神秘的な美しい瑠璃色の宝石
         ラピスラズリは幸運を招く石・・・



  美しくルリ色に照り映え、点在する金の模様は、
 古代の人々にとって夜空に煌めく星をイメージし、
 「天の石」とも呼び、また古代エジプトでは、
 尊い「神の石」として崇め身に付けることにより、
 英知と富に恵まれる石「幸運を招く石」として珍重されました。
 エジプト・ツタンカーメン王のスカラベ(護符)や
 古代バビロニア王家の出土品などにも多く見られ、
 最も古い「聖石」、仏教の世界では、極楽浄土を飾る石の一つです。

 ラピスラズリは、トルコ石とともに12月の誕生石で、
 イギリスでは、サファイアと並び9月の誕生石として親しまれています。
 又、宝飾品に幅広く使われ、欧米では高級時計の文字盤などにも多く使われています。

 ラピスラズリの名称由来は、ラテン語のLAZULI(石)を意味する言葉からです。
 日本では瑠璃と称して、七宝の一つに数えられていました。


 品質の見方と選ぶポイント

  紺青色で不透明なこの石は、宝石として珍しく、
  数種の鉱物が集合して形成された岩石で、
  主に美しい色を与える藍方(ランホウ)意思と方曹達(ホウソウダ)石、
  そして黝方(ユウホウ)石と天藍(テンラン)石の完全集合岩石で准長石に属しています。
  紺青色が濃く美しく照り映える物が上質、
  又、黄鉄鋼(バイライト)インクルージョンが美しく点在しているものが
  さらに高く評価されます。

 間違えやすい類似品

  ソーダライトは、和名を方曹達(ホウソウダ)石といい、
  白色・灰色・帯緑色・淡赤色などもあり、
  特に青色塊状の石がアクセサリー用として用いられてますが、
  ラピスラズリほどの価値はなく、色合いも透明感の少しある単なる濃青色です。
  主に彫刻や置物に加工されています。この鉱物は、じつは前項で触れましたが、
  ラピスラズリの集合岩石を形成する一部に含まれていますから、
  特に間違えやすい類似品と言ってよいでしょう。

 要注意!!

  近年、上質品の産出が少なくなりつつあり、
  白色のカルサイト部が多く混在している低級石を、青色に着色してあるものが
  増えています、気をつけましょう!(トリートメント処理