これだけは知っておきたい
基本的な宝飾用語


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▼宝石の色 ▼光輝 ▼二色性・多色性

▼蛍光・燐光 ▼結晶質・潜晶質・非晶質 ▼透明度(透度)

▼疵(きず)・・・セキレイ ▼劈開 ▼断口

▼条痕 ▼包含物(インクルージョン) ▼比重

▼五大宝石 ▼貴石と半貴石▼屈折率


☆宝石の色

 宝石の色は、自色性と仮色性に分けられます。
 自色性の宝石は、もともと持っている物質それ自体の色を見せ、
 その好例にマラカイト、ラピスラズリなどあります。
 しかし、宝石はほとんどが仮色性で、光線のほかに熱、
 放射線、紫外線などの照射によっても変色します。


☆光輝

 輝きのことです。宝石から反射される光の総量を意味し、
 宝石の持つ光の屈折率と硬度の両方に直接的なかかわりがあります。


☆二色性・多色性

 宝石の中には、見る角度によって、
 多少あるいはまったく変わった色にめるものがあり、これを二色性と呼んでいます。
 さらに、二色以上の色や濃淡の見えるものが多色性です。


☆蛍光・燐光

 ある宝石では、太陽光線やエックス線、紫外線、
 または熱などを与えると、それによって特有の光線を発するものがあります。
 刺激が続いている間だけ発するものを「蛍光」と呼び、
 刺激がやんだあとも発し続けているものを「燐光」と呼びます。


☆結晶質・潜晶質・非晶質

 結晶質とは、結晶しているもののことで、
 高級宝石のほとんどがこれに属します。
 潜晶質とは、内部は微細に結晶していながら、
 外部は結晶の形をなしていないもので、カルセドニーのようなものが好例です。
 非晶質とは、結晶していないもののことで、オパール、こはく、黒燿石などです。


☆透明度(透度)

 光線が宝石の中を通り抜けることを「透明」といい、
 その度合いのことを「透明度」といいます。


☆疵(きず)・・・セキレイ

 最近では、「きず」または「傷」とも表記されます。
 英語ではインパーフェクション・フローといい、
 宝石の表面および内部の劈開、断口(後掲)、亀裂、ガス、液体包含物、
 空隙その他など、その宝石に含まれているものの総称です。
 したがって、単なる「傷」とするのは不適当です。


☆劈開

 一定の面に沿って割れる結晶鉱物の特性のことです。


☆断口

 力を加えて砕いたり割ったりとすると、
 劈開面意外は不規則な面となりますが、それを断口といいます。


☆条痕

 鉱物(宝石)でいう条痕とは、その粉末の色こことで、
 それたは本体の色といちじるしく異なることがあります。
 したがって、条痕はしばしば、色の似ている鉱物の識別に役立っています。
 簡単に条痕を得るためには、素焼きの陶器版でこする方法があります。


☆包含物(インクルージョン)

 宝石の内部に在する他の固体や液体、気体の類をいいます。
 さらに、空隙、結晶経過の痕跡なども併せて表現する言葉です。


☆比重

 一つの物体(宝石)の一定量の重さと、
 それに等しい量の水の重さとの比率のことです。
 宝石の種類がわかりにくいときには、比重を計ることによって判別できます。
 なお、宝飾品関係では金とプラチナの2つの貴金属が最高の比重をもっており、
 水の20倍近くになっています。


☆五大宝石

 ダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルド、
 それにアレキサンドライトまたは真珠、ひすいを加えたものを、
 俗に5つの高級宝石と称します。
 5つ目の宝石は、国や民族などによって価値感に違いがあるため、
 普遍的な絶対の定義はありません。


☆貴石と半貴石

 貴石とは、美しさとともに希少価値にも優れ、
 それゆえに高い財産性を備えているとされる「高級宝石」の一群の呼び名で、
 ダイヤモンド、エメラルド、ルビー、サファイア、アレキサンドライト、
 キャッツアイ、ひすい、オパール、真珠などです。
 半貴石は、装飾性のみを主にした希少価値のわりあい低い宝石のことです。


☆屈折率

 光線が空気から透明な物質(光を通す物質、たとえば水や宝石など)に入るとき、
 その光線は、その物質の境界面で折れ曲がり、進む方向を変えます。
 これが光の屈折です。
 したがって、屈折率というのは、この折れ曲がりの度合いのことをいいます。
 宝石はそれぞれ異なった屈折率を持っていますので、屈折率を測定することにとって、
 宝石を鑑別する際の有力な手がかりが得られます。